紺色日記

@ohsakacの未推敲の考えごとなど

9月―第3週の日記

2023.9.18

テテの「Slow Dancing」を一日の中で数回聴いた。“애먼 기분만 해친 채(むやみに気分ばかり悪くなって)/ 버티기가 이만큼 힘든데(耐えるのがこんなにも大変なのに)” という歌詞を歌う箇所に意識を向けながら繰り返し聴く。

ネガティブな心境を波のようなメロディと共に流れるように歌ってくれるこの曲は、今の自分の波長とぴったり合うようで、聴いていて安心する。

V 'Slow Dancing' Official MV - YouTube

赤枝香奈子さんの『近代日本における女同士の親密な関係』を読みすすめるが、なかなか進まない(それは良いこと)。

メモしたい箇所に付箋を貼りながら、内容の濃密さに唸るばかりだ。この本を書くまでの作業、どれだけ大変だったのだろう。

 

2023.9.19

「性欲」と「ロマンティック」について考えてしまった日。時々こうやって自分の在り方を迫られるようにして(誰にも促されていないのに)問い直す必要に駆られるように感じてしまうことがあり、不必要に疲れる。コントロールできない部分だ。

自分は「ロマンティック」な感情を抱かないので、自分のなかで「性欲」の輪郭が際立って感じられる。強弱ではなく、存在そのものが。それは悪いことではないのに、嫌悪感や罪悪感のような感情を抱いてしまうことがある。結局のところ、内在化された規範から完全に脱することは不可能なんだ。と思いつつも、クィアとして抗う。という葛藤を続ける。抵抗する体力がいつまで持つのかな、なんて悲観してしまう。

でも、「性欲」の輪郭が際立って感じられる という自分の性質が、近代文学における「性」と多様な「愛」の関係性を研究したいという動機の起点になったのだから、そこは自分の愛すべき特徴として認識したい。内発的にでも、外発的にでも良いから、いつか愛せるようになりたい。

 

2023.9.22

永井玲衣さんのニュースレターを通して永井さんが出演しているpodcast番組「夜ふかしの読み明かし」を知り、“読書回︰綿谷りさ『蹴りたい背中』”のエピソードを聴く。

出演者の皆さんが中学生のときに読んだ本ということだが、同じく私も中学生の頃に読んだ記憶があり、永井さんと更に同じくその頃は「ストーリーしか楽しめない体」だった気がして親近感。正直あまり好みではなかった作品だが、いつか読み返してみたくなった。主人公が、男友達によって作られた好きなモデルの顔と他の女性の裸体をコラージュしたもの を見つけるシーンが記憶に残っている。

夜ふかしの読み明かし【読書・哲学】 | Podcast on Spotify

 

2023.9.23

夏が終わる。去年の夏は何をしていたかな と思い去年の日記を読み返したら、親しい人間 (村上春樹愛読者)にすすめられて読んだ『ノルウェイの森』の感想を便箋3枚程に書き、その人に送りつけていた。

幸いにして手紙の内容は全く覚えていないので、恥ずかしくはない。でも、彼の手元にあることを思うと(燃やしてほしいかも、)と思った。