紺色日記

fiction.

10月―第1週の日記

2023.10.02 村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』をドトールで読む。この店舗を利用するのは2回目だが、窓に向かって円いテーブルと椅子が一対になった席には読書をする利用者が多い気がする。私もそこに座って本を開いてしばらくすると、…

村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』

(2023.10.2 - 10.4) 『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』、というタイトルの美しさ。タイトルに内容が負けることなく、寧ろしっかりと呼応しているのが好き。また、単行本の栞の色が「灰」色だということも。 痛みは、彼の中に常に変わらずある…

「大人」たちが読書会をするということ

永井玲衣さんをきっかけに知ったPodcast「夜ふかしの読み明かし」を少しずつ遡って聴き続けて、ついに初回エピソードまで辿り着いた。 【読書回】村上龍『限りなく透明に近いブルー』① - 夜ふかしの読み明かし【読書・哲学】 | Podcast on Spotify 【自己紹…

9月―第4週の日記

2023.09.24 若松英輔さんの『ひとりだと感じたときあなたは探していた言葉に出会う』を購入した。 ・「振り返ってみると私は、苦しいとき、ほとんど本能的に言葉を探してきた。文章を書くことを身に付けていないときは、あきれるほど長く書店にいた。」 ・「…

9月―第3週の日記

2023.9.18 テテの「Slow Dancing」を一日の中で数回聴いた。“애먼 기분만 해친 채(むやみに気分ばかり悪くなって)/ 버티기가 이만큼 힘든데(耐えるのがこんなにも大変なのに)” という歌詞を歌う箇所に意識を向けながら繰り返し聴く。 ネガティブな心境を…

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理由もなく絶望に引き込まれそうになる。 出先でひとり、ただその衝動に抗う。小規模な書店に入り本棚を見ながら一時的にでも自分を救ってくれそうな本を探すけれど、そんなに都合良く見つかる筈もなく。それでも頭の中は「今本を読まなければ引き摺られる」…